【本日のリマ】
エレミヤ書28章15節
そこで預言者エレミヤは、預言者ハナンヤに言った。「ハナンヤ、聞きなさい。主はあなたを遣わされていない。あなたはこの民を偽りに拠り頼ませた。
【追記】
エレミヤ書28章は、偽りの預言者ハナンヤの話しです。
ハナンヤは、二年のうちに、主はバビロンに捕囚された民をエルサレムに返らせると、祭司と民全体の前で語ります。
しかし、歴史の真実において、捕囚の民がエルサレムに帰還するのは、数十年先になります。
二年のうちにというのは、当てのない楽観論でした。
ハナンヤは、人々に迎合して、偽りの平安を説く預言者だったのです。
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それに対し、預言者エレミヤは主の言葉をその通りに預言していました。
それは、バビロン捕囚の厳しい現実を民に直視させ、神への回帰を説くものでした。
人々は、エレミヤの厳しい預言を聞くよりも、ハナンヤのような楽観的な言葉にすがったでしょう。
ますます、エレミヤを通して伝えたい神様のメッセージから離れることになります。
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そこで、主の言葉がエレミヤに臨んで、ハナンヤの正体を明かします。
ハナンヤ、聞きなさい。主はあなたを遣わされていない。あなたはこの民を偽りに拠り頼ませた。(エレミヤ書28章15節)
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艱難の時に未来の希望を説くことは、人が艱難を乗り越えるために大切なことでもあります。
しかし、当てのない楽観を説けば、人は現状の努力を怠るために、すぐに絶望が待っています。
真正の預言者エレミヤの言葉は、未来の希望を見据えつつも、艱難を超えて神様へ回帰するという、人が進むべき方向を、厳しくも正しく与えるものだったのです。