ペルシア王キュロスのこと

【本日のリマ】

イザヤ書44章28節
キュロスについては『彼はわたしの牧者。わたしの望むことをすべて成し遂げる』と言う。エルサレムについては『再建される。神殿はその基が据えられる』と言う。」

【追記】

ペルシアの王キュロスが、神様の牧者として働いたことは歴史の事実です。

キュロスは、バビロンを制服し、捕囚になっていたユダヤ人を開放します。

その上で、キュロスは、ユダヤ人がエルサレム神殿を再建することを許可します。

さらに、キュロスは、エルサレム神殿からの略奪品をバビロンから運び出すことまで手配します。

その結果、エルサレムの地が再興し、イエス様を迎えるための基がすえられたのです。

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こう考えると、キュロスは、ユダヤ民族をバビロンから開放した救い主のように思われるかもしれません。

しかし、キュロスは、天地創造の神を受け入れた信仰上の救い主ではなく、あくまでも政治をする人(為政者・政治家)です。

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それが分かるのは、キュロスの円筒印章(キュロス・シリンダー)という遺物です。

その遺物には、『バビロン王がバビロンの神を怒らせたために、キュロスにバビロンを与えた』ということが書かれています。

すなわち、キュロスの政治スタイルは、征服した国に対して、その国の宗教を利用して民を懐柔することだったのです。

この政治スタイルは、聖書の中のキュロスの発言(歴代誌第二36章23節,エズラ記1章2節)にも同じく現れています。

そのため、キュロスが神様を信仰的に受け入れていたかは、甚だ疑問になります。

ここに、人をすぐに信じる善人の信仰者が、政治家の口先を見分ける上での注意点があります。