将来に向けて

【日々のレーマ】2022年12月1日(木)

使徒の働き7:23
モーセが四十歳になったとき、自分の同胞であるイスラエルの子らを顧みる思いが、その心に起こりました。

【追記】
殉教を前にした使徒ステパノが民に語る、アブラハムから始まる神の歴史の一端です。

モーセは、エジプトの王族ファラオの娘に拾われて育てられます。
モーセにはエジプト人のあらゆる学問が教え込まれ、ことばと行いに力がありました。

そして、40歳になったモーセは、イスラエルの同胞(親兄弟たち)が奴隷の立場にあることを顧みるようになります。
そのときに、事件がおきます。

7:24【そして、同胞の一人が虐待されているのを見て、その人をかばい、エジプト人を打ち殺して、ひどい目にあっていた人のために仕返しをしました。】

モーセにしてみれば、これで自分は同胞イスラエルの良き仲間になれたと思ったでしょう。
しかし、現実は違いました。同胞のイスラエル人は理解しませんでした。

7:26 【翌日、モーセは同胞たちが争っているところに現れ、和解させようとして言いました。『あなたがたは兄弟だ。どうして互いに傷つけ合うのか。』】
7:27-【すると、隣人を傷つけていた者が、モーセを押しのけながら言いました。『だれがおまえを、指導者やさばき人として私たちの上に任命したのか。昨日エジプト人を殺したように、私も殺すつもりか】

この事件をきっかけに、モーセはエジプトの地にいることができなくなります。
モーセは、ミディアンの荒野に逃れ、寄留して羊飼いになります。

再び40年が過ぎて、モーセは80歳になります。
そこで、御使いの姿を借りた神の声を聞き、出エジプトの使命を受けます。

使徒ステパノは、このことを語ります。

7:35【『だれがおまえを、指導者やさばき人として任命したのか』と言って人々が拒んだこのモーセを、神は、柴の茂みの中で彼に現れた御使いの手によって、指導者また解放者として遣わされたのです。】

ここで考えましょう。40歳のモーセにとってエジプトを離れることは不本意であったでしょう。
しかし、80歳になったモーセは、エジプトでの学問に加えて、ミディアン荒野で生きる力を兼ね備えていました。

これこそ、出エジプトに向けて、神様がモーセに予定されたご計画と分かります。

人は、不本意な時期になれば落ち込みます。
しかし、それすらも主のご計画なのだと分かります。

そう考えると、今受ける試練は、将来のご自身にとって無駄になりません。
主とご自身にとって必要なものです。