【本日のレーマ】
使徒の働き9章39節より
やもめたちはみな彼のところに来て、泣きながら、ドルカスが一緒にいたころ作ってくれた下着や上着の数々を見せるのであった。
【追記】
やもめたちとは、夫をなくした妻たちのことです。当時のイスラエル社会において、貧しく生きていた人々のことです。
そのやもめたちを助けていた、タビタ(ギリシャ語でドルカス)という女性がいました。
タビタは、キリストの弟子の一人で、やもめたちのために下着や上着の数々を作ってあげていました。
彼女は、多くの良いわざと、施しをする人でした。
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そのタビタが病気で亡くなります。近くの町にいたペテロは、その報せを聞いて、タビタの元に駆けつけます。
そこでは、やもめたちが集まり、タビタのために泣いていました。タビタが、社会的弱者であるやもめたちを助けて、心の支えになっていたことが分かります。
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そこで、ペテロは、皆を外に出し、ひざまずいて祈ります。
そして、遺体の方を向いて『タビタ、起きなさい』と言います。
すると、タビタは、目を開けて、ペテロを見て起き上がります。タビタは、蘇生して生き返ります。
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現代において、死んで時間がたった肉体が生き返る奇蹟がもし起きたら、歴史的なニュースになるでしょう。
しかし、そのようなニュースを聞かないことから、現在は、どんな聖人においても教会においても、生き返りの奇蹟は起きていないと言えるでしょう。
現代の奇蹟は、かたちを代えて起きているといえます。
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いずれにしても、このときタビタが生き返ったことは、あれだけ泣いていたやもめたちにどれほど喜ばれたことでしょう。
聖書には生き返りの奇蹟が複数ありますが、そのいずれにも、生き返りを喜ぶ親や隣人という存在がいたことが印象に残ります。