ヨナのしるしについて一考

【本日のレーマ】

エレミヤ書47章7節
どうして、休めるだろうか。主が剣に命じられたのだ。アシュケロンとその海岸、そこに剣を向けられたのだ。

【追記】

主は、ペリシテ人がバビロンによって破滅する予定を、エレミアを通して語ります。

ここでは、バビロンを主の剣にたとえることで、ペリシテ人の破滅が主のみこころであることを示しています。

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ところが、ペリシテ人が主によって破滅に至る原因について、このエレミヤ書47章に直接の記述はありません。

そもそも、ペリシテ人は、創世記の昔から聖書に登場し、偶像ダゴン(神ならぬもの)を礼拝し、古代イスラエルと何度も敵対しては苦しめました。一時は、契約の箱を奪うなどもしました。

そのような歴史を経た上で、エレミヤ書とほぼ同時期の聖書の記録には、ペリシテ人が、神への復讐の念を持ち続けたことが、破滅の原因であったと、次のように示唆されます。

神である主はこう言われる。「ペリシテ人は復讐を企て、心の底から嘲ってひどい復讐をし、いつまでも敵意をもって滅ぼそうとした。それゆえ──神である主はこう言われる──見よ。わたしはペリシテ人に手を伸ばし、クレタ人を断ち切り、海辺の残った者を滅ぼす。(エゼキエル書25章15節~16節より)

 ツロとシドン、またペリシテの全地域よ。おまえたちは、わたしにとって何なのか。わたしに報復しようとするのか。もしわたしに報復しようとしているなら、わたしはただちに、速やかに、おまえたちへの報いをおまえたちの頭上に返す。(ヨエル書3章4節より)

ペリシテ人が囚われた《神への復讐》の執念が、結局のところ彼らの身の破滅につながったと想像できます。

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一方、イエス様は、ヨナのしるしについて、今現在もありうると語られました。(ルカ11章29節を参照)

ヨナのしるしとは、神様が破滅を予定されたニネベの民が、預言者ヨナの警告に従って神様の方向に向き直すというしるしです。そのしるしのゆえに、神様はニネベの町を滅ぼす予定を取りやめます。

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ここにペリシテ人のように、神への復讐の虜になって罪の奴隷になるか、ヨナのしるしのように、神へ回帰して本心の自由を得るかで、運命の分かれ道になることが分かります。