【日々のレーマ】
ピレモンへの手紙,1章11節
彼は、以前はあなたにとって役に立たない者でしたが、今は、あなたにとっても私にとっても役に立つ者となっています。
【追記】
使徒パウロは、ピレモンに書簡を送って、オネシモの過去について執り成しを願います。
オネシモという人は、ピレモンの元奴隷でした。
パウロの言いぶりからすると、オネシモは主人であるピレモンの金銭を盗むなどの悪事をしていたようです。
そうやって悪事を重ねたオネシモは、ピレモンの家から逃げざるをえなくなります。
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悪人としてのオネシモは、それまでの生きるすべを失い、自分本来の居場所を探すことになります。
その結果、オネシモが向かったのは、主人ピレモンを通じて知っていたパウロの元でした。
このとき、パウロは、ローマにおいて幽閉の身でしたが、オネシモを受け入れて面倒をみます。
ついに、オネシモは、パウロを通して、キリストを知ることになります。
その結果、オネシモは、改心にいたります。
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もともと、パウロも、キリストの声を聞いて、改心した立場です。
かつてのパウロは、自分の考えを守る偏狭さから、クリスチャンを捕まえる迫害者の立場だったのです。
パウロから見れば、オネシモは同じく改心した立場です。
それゆえでしょうか、パウロは、地獄の立場から改心したオネシモのことを、獄中で生んだ我が子と言います。
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どうでしょうか。
今、キリスト者である人も、生まれながらにキリストを知っていた人はいません。
過去は人それぞれとしても、人生のいずれかのときに、キリストを知って改心した立場に変わりありません。
それゆえに、キリスト者はすべて改心者であって、誰も特別な存在ではありません。
キリストのみが、神から来られた特別な存在なのです。