ホセアとゴメルという夫婦について

【本日のリマ】

ホセア書2章19節
わたしは永遠に、あなたと契りを結ぶ。義とさばきと、恵みとあわれみをもって、あなたと契りを結ぶ。

【追記】

ホセア書1章から3章は、ホセアとその妻ゴメルを通して、神様と人間との関係が示されます。

ホセアは、神様からの指示を受け、姦淫の女ゴメルを妻として迎え、その姦淫の子らも引き取ります。

それは、神様ご自身が、堕落の血統に苦しむ人間を救う意思を示すものと解釈されます。

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しかし、妻となったゴメルは、それ以後もホセアを裏切っては、愛人を作ることになります。その愛人たちとの淫行を断ち切ることができません。

それは、神様を裏切っては、神ならぬものを神としつつ、淫行を断ち切れない人間の罪深さを示すものと解釈されます。

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妻ゴメルは、心の奥底では、今の自分が幸せでないことに気付いています。妻ゴメルは後悔し初めます。

『私は、初めの夫のところに戻ろう。あのころは今よりも幸せだったから』(ホセア書2章7節より)

しかし、妻ゴメルは、夫ホセアの本当の気持ちを、まだ知りません。

それは、不幸の中で苦しみもがき、人生を後悔しつつも、神様の本当の気持ちを知るに至らない人間の愚かさを示すものと解釈されます。

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冒頭の聖句は、その神様の本当の気持ちをこう示しています。

わたしは永遠に、あなたと契りを結ぶ。義とさばきと、恵みとあわれみをもって、あなたと契りを結ぶ。(ホセア書、2章19節)

人間がどんなに裏切ろうと、神様は人間を見捨てません。

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その契りには、《恵みとあわれみ》の他に、《義とさばき》という厳しい言葉も入ります。

しかし、それは、義なる神様として、親や夫としての責任を果たす覚悟の《義とさばき》です。

どんな放蕩娘であろうと、神の家族として見捨てないことを示す固い約束です。

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その神様の約束を示すように、夫ホセアは、女奴隷に身を落とした妻ゴメルを、奴隷の親方から買い取ります。

そして、ホセアはこう言います。

これから長く、私のところにとどまりなさい。もう姦淫をしたり、ほかの男と通じたりしてはいけない。私もあなたにとどまろう。(ホセア書3章3節より)

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人は、このホセアと妻ゴメルの夫婦を通して、神様と人間との契りを知ることができます。