【本日のリマ】
ヘブル人への手紙6章20節
イエスは、私たちのために先駆けとしてそこに入り、メルキゼデクの例に倣って、とこしえに大祭司となられたのです。
【追記】
イエス様は、神様の右の座から来られたので、霊において神様の直系になります。
しかし、キリスト教に改宗したユダヤ人にとって、イエス様を大祭司の立場で受け入れることに葛藤があったようです。
モーセの時代から、祭司になるのは、レビ族の大祭司アロンの正統な子孫と定められていたからです。
イエス様の母マリアと養父ヨセフは、どちらもダビデの子孫です。
そんな家系に生まれたイエス様は、宗教指導者である祭司にはなれないと、否定されていたのです。
今の世において、イエス様を否定するなんてと、多くの方は驚かれるかと思います。
しかし、2000年ほど前は、キリスト教が否定されて殉教する時代であり、それが普通だったのです。
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そこで、冒頭の聖句は、祭司アロンよりも数百年前のメルキゼデクの例をあげることになります。
メルキゼデクは、ユダヤ人の祖アブラハムに祝福を与えた祭司であり、かつサレムの王でもありました。
イエス様は、祭司アロンよりもずっと以前の祭司メルキゼデクの例にしたがって、大祭司の立場に立つという説明になるわけです。
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ここで、遠回しの話に一旦なりますが・・・
イエス様が地上に生まれる前、母マリアは、祭司ザカリヤ(洗礼ヨハネの父)の家庭を訪ね、ザカリヤの妻エリザベツから助言を受けています。
このことから、祭司ザカリヤ(大祭司アロンの子孫)の家庭と、養父ヨセフ(ダビデ王の子孫)の家庭を経て誕生されたイエス様は、大祭司の立場であると同時に、イスラエル王の正統後継者であるとも言えるわけです。