【本日のリマ】
ヨブ記38章2節
知識もなしに言い分を述べて、摂理を暗くするこの者はだれか。
【追記】
ヨブは、不幸に苦しむ中で、神様を信じ続けます。
しかし、ヨブが従順に祈っても、神様は長く沈黙されます。
冒頭の聖句は、ヨブが待ちに待って、ようやく神様が語り始めた言葉です。
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しかし、その言葉は、ヨブに険しいものでした。
神様は、ヨブのことを《知識もなく言い分を述べる》、《摂理を暗くする》と呼ばれます。
そして、神様は《この者はだれか》として、ヨブのすべての過去を否定します。
このことは、神様を生命と信じるヨブにとって、なにより厳しい言葉だったでしょう。
不幸に苦しむヨブが、さらに神様から突き放されたことになります。
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ヨブ記の背景には、第1章に登場したままのサタンの存在が、常に隠れています。
サタンは、ヨブがいつ神様を呪って死ぬかを、今か今かと期待したでしょう。(ヨブ記2章9節を参照)
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しかし、ヨブ記の最終章で、ヨブは、堰を切るように神様にこう答えます。
あなたには、すべてのことができること、どのような計画も不可能ではないことを、私は知りました。
あなたは《知識もなしに摂理をおおい隠す者はだれか》と言われます。確かに私は自分の理解できないことを告げてしまいました。自分では知り得ない、あまりにも不思議なことを。
『私はあなたのことを耳で聞きました。しかし今、私の目があなたを見ました。』
このようにして、ヨブは神様の元に戻ったのです。ヨブの霊的な復活です。
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ここでの神様と、サタンと、見捨てられるヨブというのは、十字架の上のイエス様のときと同じ構図です。
人類の罪にサタンが最大実権を行使し、神様は、愛する者を見捨てざるを得ないという苦窮の立場です。
そこから、サタンの最大実権が《死》であるなら、神様の最大実権の行使は《死んだ生命の復活》となるのです。