【日々のレーマ】
マタイの福音書,12章26節
もし、サタンがサタンを追い出しているのなら、仲間割れしたことになります。それなら、どのようにしてその国は立ち行くのですか。
【追記】
この聖句で注目する点は、【その国】が、どこの国かです。
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普通に読めば、サタンの仲間割れで立ち行かなくなる【その国】は、サタンの国と思いがちです。
悪なるサタンが勝手に立ち行かなくなるのですから、人間にとっては、実に都合のよい話です。
まさに、【毒をもって毒を制す】という話です。
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しかし、この聖句に続けて、イエス様は、こうとも言われています。
あなたがたの子らが、あなたがたをさばく者となります。(マタイ伝,12章27節より)
サタンが滅ぶと喜んでいるのに、子孫が先祖をうらむというのですから、尋常な話ではありません。
どうも、サタンが勝手に滅ぶという、都合のよい話ではなさそうです。
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では、【その国】がどこかを考えるために、次の状況を想像してみましょう。
ある地方の都市に、暴力団があったとします。
その暴力団が、2つに仲間割れを起こして、抗争事件を起こすとします。
街のあちこちで、手下同士の暴力事件がおきます。
大変に危険な状態です。
この状況において、被害者は、暴力団でしょうか。
いいえ、一番の被害者は、巻沿いになって、救いの手が及ばない一般人です。
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同様に、サタンとサタンが仲間割れして争えば、一番の被害者は、サタンの近くにいて巻沿いになる人間です。
こう考えると、冒頭の聖句でイエス様が言われる【その国】とは、【サタンに牛耳られる人間たち】のことだと分かります。
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【毒をもって毒を制する】という、ことわざがあります。
毒に毒を加えて、どちらの毒も打ち消しあえばよいのですが・・・、
結果的に毒が増し加われば、人は毒にやられます。
そうなれば、状況は前よりずっと悪くなるのです。
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目の前の悪を倒すために、もっと強い悪の力に頼れば、強い悪の支配から、人間は脱出できません。
蛇の道は、へびだからといって、へびの後をついて行けば、蛇の道からいつまでも出ることができません。
悪をもって悪を制しては、悪から逃れられないということです。
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悪を制するのは、悪ではありません。
その悪よりも、比べものにならないほど強い御方である、キリストに学びましょう。