【本日のレーマ】
使徒の働き11章18節
人々はこれを聞いて沈黙した。そして「それでは神は、いのちに至る悔い改めを異邦人にもお与えになったのだ」と言って、神をほめたたえた。
【追記】
冒頭の聖句は、ユダヤ人の兄弟たちが、神様による異邦人の救いを、心から喜ぶ様子です。
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しかし、最初の内、彼らは、異邦人と食事をしたペテロのことを怒っていたのです。
初期キリスト教会のユダヤ人たちは、まじめに律法を守り、異邦人と食事をすることは許されないことでした。
まして、使徒ペテロといえば彼らを指導する立場ですから、そのペテロが異邦人と食事をしたことは、もっての他だったのです。
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そこで、ペテロは、何があったのか、事の顛末を彼らに説明します。
まず、ペテロが祈りの中で幻を見たことから始まります。
それは、敷布のようなものに載せられて、四足の獣や、地を這うものや、空の鳥が、天から降りてくる幻です。
天からの声は、「それらをほふって食べなさい」と、命じます。
ペテロは、これらきよくないものは食べたことがないからと、断ります。
天からの声は、「神がきよめたものを、あなたが清くないと行ってはならない」と、諭します。
毎度のことですが、ペテロは、このやり取りを3回繰り返します。
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すると、なんとちょうどそのとき・・・
異邦人の使いが家の前に立っています。
神の御霊は、ペテロに対して、その人たちと一緒にためらわず行くようにと、伝えます。
そこで、ペテロたち7人は、異邦人の家に向かうことになります。
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一方、その異邦人は、み使いから「ペテロを家に招きなさい。あなたの家の者たち全員を救う言葉を話すから」と聞いていたのでした。
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そうして、使徒の働き11章は、異邦人の家でのペテロの様子をこう続けます。
私が話し始めると、聖霊が初めに私たちの上に下ったのと同じように、彼らの上に下ったのです。
私は主が、『ヨハネは水でバプテスマを授けたが、あなたがたは聖霊によるバプテスマを授けられる』と言われたことばを思い起こしました。
ですから、神が、私たちが主イエス・キリストを信じたときに私たちに下さったのと同じ賜物を、彼らにもお授けになったのなら、どうして私などが、神がなさることを妨げることができるでしょうか。
(使徒の働き11章15節から17節より)
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ここまでの経緯を読むと、ペテロを異邦人の救いにむかわせるための準備が、主の意志として、事細かに整えられていたことが分かります。
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そのことが分かったので、怒っていたユダヤ人たちは、ペテロの話に沈黙します。
彼らは、神の救いが、自分たち選ばれたユダヤ人だけでなく、異邦人にまで広がったことを実感します。そのことは、彼らの心を寛容に変えます。
それゆえに、彼らユダヤ人たちは、喜びにあふれて、神様をほめたたえているのです。