パリサイ派の教師ガマリエル

【本日のレーマ】

使徒の働き22章3節
私は、キリキアのタルソで生まれたユダヤ人ですが、この町で育てられ、ガマリエルのもとで先祖の律法について厳しく教育を受け、今日の皆さんと同じように、神に対して熱心な者でした。

【追記】

ユダヤ人たちは、パウロのキリスト教伝道を裏切りと怒り、パウロを殺そうと殺到します。

そこで、パウロは、ユダヤ人たちに、自分が正当なユダヤ教徒であることを説明します。

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ここで、パウロは、ガマリエル、の名前を出しています。

このガマリエルは、パウロに対し、先祖の律法の教えを厳しく授けた恩師になります。

パウロが、わざわざ名前を出す人物であるなら、ガマリエルは、ユダヤ人たちが納得するひとかどの人物であったと想像できます。

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使徒の働き第5章には、このガマリエルに関する記録があります。

このときは、使徒パウロたちが捕らえられ、議場で裁かれていたときでした。

その議場に立って、ガマリエルが、次のように発言したという記録です。

民全体に尊敬されている律法の教師で、ガマリエルというパリサイびとが議場に立ち、使徒たちをしばらく外に出すように命じ、それから議員たちに向かってこう言った。「イスラエルの皆さん、この者たちをどう扱うか、よく気をつけてください。(使徒の働き、5章34~35節より)

そこで今、私はあなたがたに申し上げたい。この者たちから手を引き、放っておきなさい。もしその計画や行動が人間から出たものなら、自滅するでしょう。しかし、もしそれが神から出たものなら、彼らを滅ぼすことはできないでしょう。もしかすると、あなたがたは神に敵対する者になってしまいます。(使徒の働き、5章38~39節より)

このように、ガマリエルは、ユダヤ教パリサイ派の教師として、冷静な対応を議員たちに訴えたのです。

ガマリエルは、使徒ペテロたちによる福音を宣べ伝たえる行動に、神の意志があるなら見守ろうとの寛容な態度を示したのです。

使徒ペテロたちは、このガマリエルの発言によって、いのちを助けられました。

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キリスト教の土台は、ユダヤ教にあります。

旧約聖書におけるユダヤ教の歴史と、ユダヤの民の長年にわたる信仰との関わりなしには、イエス様は地上に誕生されなかったのです。

キリスト教にもユダヤ教にも、どちらの立場にも、素晴らしい信仰を守っている人々がいるのです。