エサウの家

【本日のリマ】

オバデヤ書1:10
おまえの兄弟、ヤコブへの暴虐のために、恥がおまえをおおい、おまえは永遠に断たれる。

【追記】

オバデヤ書は、ヤコブとエサウの後継たちによる後日談になります。

ヤコブとエサウは、創世記の中に綴られたイスラエルの歴史です。

弟ヤコブは、兄エサウが受けるはずの長子の祝福を奪います。

兄エサウは、この弟ヤコブを憎み、機会があれば殺そうと計画します。

ヤコブは、この危機を避けて叔父ラバンの元に逃れますが、そこでは21年間の苦役が待っていました。

ヤコブは、この苦役に耐えて妻子と財物を復帰し、カナンの地に戻ります。

兄エサウは、弟ヤコブの苦労して立派になった姿を見て、兄としての愛情に目覚めます。

そして、兄エサウは弟ヤコブのもとに走り、兄弟二人は抱き合って泣き合います。(創世記33:4参照)

この兄弟一体化の勝利は、かつての人類最初の兄弟カイン・アベルの失敗をもと返す勝利です。

しかし、その兄弟一体化は、一代限りでした。

何代も時が流れて、南朝ユダ(ヤコブの後継)がバビロンによって滅亡に瀕したとき、同じアブラハムの血筋でありながら、エドム(エサウの後継)は南朝ユダを攻めて暴虐を行うのです。

神様は、預言者オバデヤを通して、このエドム(エサウの後継)が暴虐のゆえに滅びることを警告します。

ここまで見ると、兄弟一体化の勝利は一代限りではなく、いざというときの後代まで続けることの大切さを知らされます。