【日々のリマ】
伝道の書7:19
知恵は町の十人の権力者よりも、知恵のある者を力づける。
【追記】
伝道の書7章です。
ここでは、知恵を《神の知恵》と《人の知恵》に分けて読んでみましょう。
知恵のある者の心は喪中の家にあり、愚かな者の心は楽しみの家にある。(7:4)
→《神の知恵》のことです。喪中の家に行くことが良いのは、人の終わりがあって、生きている者がそれを心に留めるようになるからです。
知恵のある者の叱責を聞くのは、愚かな者の歌を聞くのにまさる。(7:5)
→《神の知恵》のことです。知恵ある叱責により成長するからです。
虐げは知恵のある者を狂わせ、賄賂は心を滅ぼす。(7:7)
→虐げ前が《神の知恵》であっても、虐げ後は自分のことで一杯で《人の知恵》になってしまいます。
「どうして、昔のほうが今より良かったのか」と言ってはならない。このような問いは、知恵によるのではない。(7:10)
→《人の知恵》の相対主義です。一方を上げれば、他方が下がるだけで、全体が上がりません。比べてもしょうがないものを比べているだけです。
資産を伴う知恵は良い。日を見る人に益となる。 知恵の陰にいるのは、金銭の陰にいるようだ。知識の益は、知恵がその持ち主を生かすことにある。(7:11-12)
→《神の知恵》のことです。その知恵がひらめきや発明(実利)を生み出し、発展に繋がります。
あなたは正しすぎてはならない。自分を知恵のありすぎる者としてはならない。なぜ、あなたは自分を滅ぼそうとするのか。(7:16)
→『あなたは』と断っていますから《人の知恵》のことです。人の知恵は、神を義とせず、自分を義として、自滅に至ります。永遠性をもつのは《神の知恵》の方です。
知恵は町の十人の権力者よりも、知恵のある者を力づける。(7:19)
→《神の知恵》のことです。《神の知恵》は正しい道を示すので、義なる力を得ます。
以上を踏まえて、次を読んでみましょう。
私は、これらの一切を知恵によって試みた。私は言った。「私は知恵のある者になりたい」と。しかし、それは私には遠く及ばないことだった。(7:23)
私は心を転じて、知恵と道理を学び、探り出し、探し求めた。愚かさの悪と、狂気の愚かさを知ろうとした。(7:25)